日本でK-POPは、すでに一時的な海外音楽ブームとは呼べない存在になっています。
CDショップのK-POPコーナー、ドームやアリーナでの公演、テレビの音楽番組、ファッション誌、YouTube、TikTokなど、日本の日常のさまざまな場所でK-POPアーティストを見かけるようになりました。
しかし、日本でのK-POP人気は、ある日突然始まったわけではありません。
韓国ドラマを中心とした初期の韓流ブーム、日本語で長期活動を行ったアーティスト、YouTubeによる韓国語楽曲の拡散、BTSやTWICEの世界的成功、4世代グループとショート動画の登場など、複数の変化が積み重なって現在の状況が生まれました。
この記事では、日本における韓流とK-POPの歴史を時系列で振り返りながら、「なぜ日本でK-POPが支持されているのか」を考えます。

- 日本におけるK-POP人気の流れ
- 「韓流」と「K-POP」は同じではない
- 日本語で活動することの意味
- この時期は「K-POP」という言葉が今ほど強くなかった
- KARAが見せた親しみやすさ
- 少女時代が見せた完成度
- 男性グループもファンダムを拡大
- 日本デビュー前でもファンになれる時代へ
- ファン翻訳が情報の壁を下げた
- BTS|世界的な話題が日本での関心も拡大
- TWICE|日本人メンバーとSNS世代をつないだ
- 「日本で売れたK-POP」から「世界で聴かれるK-POP」へ
- 4世代の主な特徴
- ダンスチャレンジの拡散力
- 韓国語の曲が日本の日常の音になる
- 日本人メンバーが増えた背景
- K-POPはCD市場でも強い
- チャートに一組だけではなく複数のグループが登場する
- 1. 日本で継続的に活動してきたから
- 2. パフォーマンスを映像で伝えやすいから
- 3. コンテンツの量が多いから
- 4. ファンが参加できるから
- 5. 日本と韓国が地理的に近いから
- 6. 日本人メンバーが文化の橋渡しをしているから
- 7. 常に新しい世代が登場するから
- FAQ
日本におけるK-POP人気の流れ
| 時期 | 主な変化 | 日本での接点 |
|---|---|---|
| 2000年代前半 | 初期の韓流ブーム | 韓国ドラマ、テレビ、DVD |
| 2000年代後半 | 韓国アーティストの日本活動が定着 | 日本語楽曲、ライブ、ファンクラブ |
| 2010年前後 | KARA・少女時代などが広く認知される | テレビ、CD、ダンス |
| 2010年代前半 | YouTubeとSNSが普及 | MV、ダンス動画、ファン翻訳 |
| 2010年代後半 | BTS・TWICEなどが存在感を拡大 | SNS、配信、ドーム公演 |
| 2020年代前半 | 4世代K-POPが若年層へ浸透 | TikTok、Shorts、ストリーミング |
| 現在 | 日本人メンバーと日韓共同型が増加 | オーディション番組、日韓同時展開 |
※「第4世代」などの世代区分に、業界全体で統一された公式基準はありません。本記事では一般的に使われる目安として扱います。
1. 韓流初期|韓国ドラマが日本との距離を縮めた
日本で「韓流」という言葉が広く知られるようになった大きなきっかけの一つが、韓国ドラマです。
特に『冬のソナタ』は、2003年にNHK BS2で放送され、大きな反響を受けて2004年にはNHK総合でも放送されました。「冬のソナタ」再放送 4月からNHK総合で
この時期、日本では韓国の俳優、ドラマ、ロケ地、料理、言葉などへの関心が急速に高まりました。
初期の韓流ファンは、現在のK-POPファンとは年齢層や楽しみ方が必ずしも同じではありません。しかし、韓国の大衆文化を字幕や吹き替えで楽しむ習慣が広がったことは、後のK-POP人気につながる重要な土台になりました。
「韓流」と「K-POP」は同じではない
韓流は、韓国ドラマ、映画、音楽、ファッション、食文化、美容などを含む広い言葉です。
一方、K-POPは韓国のポピュラー音楽、または韓国の音楽産業から生まれたアーティストやコンテンツを指します。
日本での初期韓流ブームはドラマ中心でしたが、ドラマのOSTを歌う歌手や出演俳優を通じて、韓国音楽にも関心が広がりました。
2. BoA・東方神起などが築いた「日本で活動する韓国アーティスト」の形
韓流ドラマが韓国文化への入り口を広げる一方、音楽の分野では韓国出身アーティストが日本の音楽市場に合わせた活動を続けていました。
その代表的な存在として、BoAや東方神起などが挙げられます。
彼らは韓国で発表した楽曲をそのまま日本へ紹介するだけではなく、日本語楽曲を制作し、日本のテレビ、ラジオ、雑誌、ライブイベントなどで継続的に活動しました。
日本語で活動することの意味
当時は、現在のようにYouTubeやSNSだけで海外アーティストを発見することが難しい時代でした。
そのため、日本で広く知られるには次のような活動が重要でした。
- 日本語のオリジナル楽曲を発表する
- 日本のレコード会社と協力する
- テレビやラジオへ出演する
- 全国各地でイベントやツアーを行う
- 日本の公式ファンクラブを運営する
- 日本語でファンとコミュニケーションを取る
東方神起は、日本の音楽市場で長期的に活動する韓国グループのモデルの一つを築きました。
短期間のプロモーションだけでなく、時間をかけて楽曲、歌唱力、ライブパフォーマンスを伝えたことが、その後のK-POPグループの日本展開にも大きな意味を持ちました。
この時期は「K-POP」という言葉が今ほど強くなかった
現在は韓国出身グループをまとめてK-POPと呼ぶことが一般的ですが、2000年代前半には、日本で活動する韓国出身の歌手がJ-POPの枠組みで紹介されることも少なくありませんでした。
つまり、初期の韓国アーティストは「韓国で人気だから日本でも売る」のではなく、日本の音楽市場の中で一からファンを増やしていたのです。
3. 2010年前後|KARA・少女時代がK-POPを身近な存在にした
2010年前後になると、日本でK-POPガールズグループが大きく注目されます。
特にKARAと少女時代は、音楽番組、情報番組、CM、雑誌などに登場し、それまで韓流に関心がなかった若い世代にも知られるようになりました。
両グループは2010年に日本で本格的な活動を始め、第25回日本ゴールドディスク大賞では「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」や「ザ・ベスト3ニュー・アーティスト」に選ばれました。
この受賞は、当時の日本市場で両グループが高い実績を残していたことを示す一つの資料です。
KARAが見せた親しみやすさ
KARAは、覚えやすいダンス、明るいキャラクター、日本語でのコミュニケーションなどによって幅広い層から親しまれました。
楽曲を知らない人でも振り付けをまねできるという特徴は、現在のTikTokダンスチャレンジに近い拡散力を持っていたと考えられます。
少女時代が見せた完成度
少女時代は、大人数でそろったダンス、スタイリング、楽曲、ステージパフォーマンスによって、K-POPガールズグループ独自の魅力を印象づけました。
KARAと少女時代はタイプが異なりましたが、どちらも日本の視聴者に「韓国のアイドルグループ」という新しい選択肢を広く認識させた存在です。
男性グループもファンダムを拡大
同じ時期には、BIGBANG、SHINee、SUPER JUNIOR、2PMなどの男性グループも日本で活動し、それぞれの音楽性やキャラクターを通じてファン層を広げました。
ここで重要なのは、一つのグループだけが日本のK-POPブームを作ったわけではないという点です。
複数のアーティストが日本語作品、ライブ、テレビ、ファンクラブ活動を重ねることで、「K-POP」というカテゴリーそのものが日本で定着していきました。
4. YouTube時代|韓国語のまま楽曲が届くようになった
2010年代に入ると、YouTubeとSNSがK-POPの広がり方を大きく変えました。
それまでは、日本のテレビ番組に出演したり、日本語版のCDを発売したりすることが、日本で知られるための主要な方法でした。
しかしYouTubeが普及すると、ファンは韓国で公開された新曲のミュージックビデオを日本から同時に視聴できるようになります。
日本デビュー前でもファンになれる時代へ
YouTube時代には、日本語版の楽曲を待つ必要がありません。
韓国語の原曲、ダンスプラクティス、音楽番組のステージ、チッケム、ティーザーなどを通じて、日本デビュー前のグループにもファンが生まれるようになりました。
日本のファンがK-POPと出会う順番も変化します。
以前
- 日本のテレビや雑誌で知る
- 日本語の楽曲を聴く
- 韓国での活動を知る
YouTube以降
- 韓国のMVやダンス動画を見る
- SNSでメンバーやグループを調べる
- 日本公演や日本デビューを待つ
この変化によって、韓国語で歌うことが日本で人気を得るための大きな障壁ではなくなりました。
ファン翻訳が情報の壁を下げた
公式の日本語字幕が用意されていない動画でも、ファンがSNSや動画サイトで内容を翻訳するようになりました。
歌詞、インタビュー、ライブ配信、公式のお知らせなどが素早く共有され、韓国語を話せない日本のファンも活動を追いやすくなりました。
一方で、非公式翻訳には誤訳や文脈の省略が含まれる可能性があります。重要な情報については公式日本語案内や原文を確認する必要があります。
5. BTS・TWICEの時代|日本人気とグローバル人気がつながった
2010年代後半には、K-POPが日本だけでなく、北米、ヨーロッパ、東南アジアなどへ急速に広がります。
この時期を象徴する存在の一つがBTSとTWICEです。
ただし、両グループの人気の広がり方は同じではありません。
BTS|世界的な話題が日本での関心も拡大
BTSは、SNS、YouTube、音楽配信サービスを通じて世界中のファンとつながり、K-POPのグローバルな存在感を大きく高めました。
日本では、韓国語楽曲だけでなく、日本語オリジナル曲や日本向けアルバムも発表し、ドーム公演などを通じて大規模なファンダムを形成しました。
日本レコード協会の第37回日本ゴールドディスク大賞では、BTSが「ベスト・エイジアン・アーティスト」を5年連続で受賞したことが発表されています。日本レコード協会「第37回日本ゴールドディスク大賞」
BTSの日本での成功は、従来の日本ローカライズ型活動と、世界同時型のデジタル活動が両立できることを示しました。
TWICE|日本人メンバーとSNS世代をつないだ
TWICEには、MOMO、SANA、MINAという日本出身メンバーが参加しています。
日本のファンにとって、日本出身メンバーが韓国で練習生生活を送り、K-POPグループとしてデビューしたことは、グループを身近に感じる要素の一つになりました。
また、「TT」で知られるポーズがSNSや若者の間で広がり、楽曲を詳しく知らない層にもグループの存在が伝わりました。
2017年の日本デビュー後は、日本語楽曲、テレビ出演、コンサートなどを通じて日本での活動を本格化させました。
「日本で売れたK-POP」から「世界で聴かれるK-POP」へ
BTSやTWICEの時代には、日本のファンも世界中のファンとほぼ同じタイミングで新曲を聴き、MVを視聴し、SNSで感想を共有するようになりました。
K-POPは、日本だけに向けてローカライズされた海外音楽ではなく、世界同時に展開されるポップカルチャーになったのです。

6. 4世代K-POP|選択肢が大きく広がった
一般的に「第4世代」と呼ばれる時期には、Stray Kids、TXT、ENHYPEN、aespa、IVE、LE SSERAFIM、NewJeansなど、多様なグループが日本でも支持を集めました。
ここでは、一つの国民的グループだけがブームを作るというより、複数のグループがそれぞれ異なるファン層を持つようになります。
4世代の主な特徴
- デビュー時から海外市場を意識している
- メンバーの国籍が多様
- 世界同時配信が一般的
- ダンスプラクティスやチッケムが充実
- コンセプトや映像の完成度が高い
- ファンプラットフォームで交流できる
- オーディション番組からデビューする
- SNSで日常的なコンテンツを発信する
グループごとの音楽や世界観も細分化されました。
強いヒップホップやパフォーマンスを前面に出すグループ、自然なスタイリングと聴きやすい音楽を重視するグループ、独自の物語やデジタル世界観を持つグループなど、入口が増えています。
その結果、従来のアイドルファンだけでなく、ダンス、ファッション、メイク、映像表現、キャラクター、音楽制作など、異なる関心からK-POPに入る人が増えました。
7. TikTok・YouTube Shorts時代|曲を知らなくても「振り付け」から広がる
現在のK-POPでは、数分間のMVより先に、15秒から数十秒の動画で楽曲を知ることがあります。
TikTok、YouTube Shorts、Instagram Reelsでは、サビの一部や印象的な振り付けだけが切り取られ、繰り返し視聴されます。
ダンスチャレンジの拡散力
K-POPアーティストは、新曲に合わせて他のグループや日本のアーティストとダンスチャレンジを撮影することがあります。
この形式には次のような効果があります。
- グループを知らない人にも曲が届く
- サビのメロディーを覚えやすい
- 他のアーティストのファンにも広がる
- 日本と韓国のアーティストが自然に交流できる
- 一般ユーザーもダンスをまねして参加できる
KARAのダンスがテレビを通じて広がった時代と、TikTokで振り付けが広がる現在には、「まねしたくなる動きが認知を拡大する」という共通点があります。
違うのは、拡散の主役がテレビ局からユーザー自身へ移ったことです。
韓国語の曲が日本の日常の音になる
ショート動画では、歌詞の意味やアーティストの国籍を知らないまま楽曲を耳にする場合があります。
その後、検索してフルバージョンを聴き、グループやメンバーを知るという流れが生まれます。
これは、K-POPが「韓国に関心がある人だけが聴く音楽」から、日常的な音楽の選択肢へ変わったことを示しています。
8. 日本人K-POPメンバーが増えた理由
K-POPグループで活動する日本人メンバーは、2000年代にも存在しました。
しかし2010年代後半以降、その人数と注目度は大きく高まりました。
TWICEのMOMO、SANA、MINAをはじめ、NCTのYUTA、PENTAGONのYUTO、ENHYPENのNI-KI、LE SSERAFIMのSAKURAとKAZUHA、aespaのGISELLE、TREASURE、IVE、ILLITなど、さまざまなグループで日本にルーツを持つメンバーが活動しています。
※国籍、出生地、育った環境、本人のアイデンティティーは必ずしも一致しません。本記事では、各所属先が公開するプロフィールを基準に考える必要があります。
日本人メンバーが増えた背景
1. 日本が重要な音楽市場だから
日本はCD、コンサート、グッズ、ファンクラブなどの市場が大きく、韓国の芸能事務所にとって重要な活動地域です。
日本語を話し、日本文化を理解するメンバーは、日本活動におけるコミュニケーションの橋渡し役になることがあります。
2. グローバルオーディションが一般化したから
韓国の芸能事務所が日本でオーディションを開催し、SNSを通じて応募者を募集することが一般的になりました。
日本の若者にとっても、「日本の芸能事務所へ入る」以外に、「韓国で練習生になり、K-POPアイドルを目指す」という選択肢が見えるようになりました。
3. オーディション番組の影響
韓国や日韓共同のオーディション番組によって、練習生が成長する過程を日本から応援できるようになりました。
デビュー前から視聴者が投票やSNS投稿に参加するため、正式デビュー時にはすでにファンダムが形成されていることもあります。
4. 日本と韓国のアイドルシステムが交流しているから
最近は、韓国のトレーニングや制作システムを採用しながら、日本を主な活動拠点とするグループも登場しています。
NiziUや&TEAMなどは、単純に「韓国グループ」または「日本グループ」と二つに分けるだけでは説明しにくい存在です。
K-POPは国籍だけで決まるジャンルではなく、制作方式、トレーニング、プロモーション、ファンダム文化を含むシステムとして広がっています。
9. 現在の日本音楽市場でK-POPはどのような存在なのか
現在の日本でK-POPは、CD、ストリーミング、SNS、ライブという複数の市場で存在感を持っています。
日本レコード協会の「日本のレコード産業2025」によると、2024年の音楽配信売上は1,233億円で11年連続の増加となり、ストリーミングは配信売上の9割以上を占めました。日本レコード協会「日本のレコード産業2025」
これはK-POPだけの数字ではありませんが、日本で音楽を発見して聴く方法が、CD中心からストリーミングを含む形へ変化していることを示します。
K-POPはYouTubeやストリーミングを中心とした世界同時配信に慣れていたため、この変化と相性がよかったと考えられます。
K-POPはCD市場でも強い
ストリーミングが拡大しても、日本ではCDがなくなったわけではありません。
K-POPアルバムには、フォトブック、トレカ、メンバー別バージョン、イベント応募特典などが含まれ、コレクション商品として購入されています。
日本独自シングルや日本語アルバムを制作し、対面イベントやコンサートと組み合わせる販売方法も続いています。
つまり現在のK-POPは、デジタルだけで成功しているのではありません。
- ストリーミングで曲を広げる
- SNSで新しいファンと出会う
- CDやグッズでファンダムを深める
- コンサートで体験を共有する
という複数の仕組みを組み合わせています。
チャートに一組だけではなく複数のグループが登場する
Billboard JAPANの2024年上半期Artist 100では、LE SSERAFIM、SEVENTEEN、NewJeansなどが上位に入りました。Billboard JAPAN 2024年上半期チャート
現在の日本市場では、特定の一組だけがK-POP人気を支えているのではありません。
男性グループ、女性グループ、ソロ、ユニット、韓国語曲、日本語曲など、さまざまな形でチャートやライブ市場に参加しています。
一方、日本の音楽市場全体ではJ-POP、アイドル、バンド、ヒップホップ、アニメ音楽なども強い支持を持っています。
そのため、「日本の音楽市場がK-POPに置き換わった」と考えるのは正確ではありません。
K-POPは日本音楽市場の一部として定着し、J-POPと競争しながら、互いに影響し合う存在になったと見るほうが適切です。
なぜ日本でK-POPは人気なのか?7つの理由
歴史を振り返ると、日本でのK-POP人気には一つだけではなく、複数の理由があります。
1. 日本で継続的に活動してきたから
多くのK-POPアーティストは、日本語楽曲、ファンクラブ、イベント、全国ツアーなどを通じて、日本のファンとの関係を長期間築いてきました。
世界的に人気になった後だけ日本へ来たのではなく、日本市場に合わせた活動を積み重ねてきた歴史があります。
2. パフォーマンスを映像で伝えやすいから
K-POPは音楽だけでなく、ダンス、衣装、メイク、映像、コンセプトを組み合わせた総合的なコンテンツです。
YouTubeやTikTokでは、言葉が分からなくてもパフォーマンスの魅力が伝わります。
3. コンテンツの量が多いから
MVだけでなく、ダンスプラクティス、チッケム、リアリティ番組、ライブ配信、舞台裏映像などが継続的に公開されます。
新曲活動が終わった後も、ファンがグループを身近に感じられる仕組みがあります。
4. ファンが参加できるから
ストリーミング、投票、掛け声、ダンスチャレンジ、ファンプロジェクトなど、K-POPにはファンが参加する文化があります。
受け身で見るだけでなく、アーティストの活動を一緒に支えている感覚を持ちやすいことが特徴です。
5. 日本と韓国が地理的に近いから
日本から韓国へ比較的短時間で移動でき、公演やファンサイン会、音楽番組の観覧、聖地巡りなどを目的に訪韓することができます。
日本公演も開催しやすく、アーティストとファンが直接会える機会を作りやすい距離です。
6. 日本人メンバーが文化の橋渡しをしているから
日本人メンバーの存在は、日本の視聴者がグループに関心を持つ入口になります。
しかし、日本人メンバーだけが人気の理由ではありません。
グループを知るきっかけが日本人メンバーでも、その後は音楽、パフォーマンス、他のメンバー、世界観などへ関心が広がっていきます。
7. 常に新しい世代が登場するから
K-POPでは毎年多くの新人がデビューし、新しい音楽やコンセプトを提示します。
オーディション番組やSNSを通じてデビュー前から応援できるため、若いファンが新しいグループへ入りやすい構造があります。

日本でのK-POP人気を「ブーム」だけで説明できない理由
日本では韓流人気を「第1次」「第2次」「第3次」「第4次」のように区分する場合があります。
しかし、この区分には統一された公式基準がなく、メディアや研究者によって対象時期や定義が異なります。
また「ブーム」という言葉だけでは、日本で20年以上続いてきた韓国音楽の広がりを十分に説明できません。
日本でのK-POPは、次のように接触経路を変えながら継続してきました。
韓国ドラマ
↓
日本語で活動する韓国アーティスト
↓
テレビで知られるK-POPグループ
↓
YouTubeで韓国語の原曲を視聴
↓
SNSで世界中のファンと交流
↓
TikTok・Shortsから楽曲を発見
↓
日韓の境界を越えたグループへ
ブームが終わるたびにK-POPが消えたのではありません。
新しいメディアと新しい世代に合わせて、K-POPとの出会い方が変化してきたのです。
「日本からK-POPを見る」と何が見えてくるのか
K-POPは韓国で作られていますが、日本での受け取られ方は韓国国内や欧米と完全に同じではありません。
日本には、独自のCD市場、アイドル文化、ファンクラブ、握手会や特典イベント、アニメ音楽、ライブ文化があります。
K-POPアーティストは、こうした日本市場の特徴に合わせながら、日本語楽曲、限定商品、日本公演などを展開してきました。
一方で、K-POPのトレーニング、映像制作、SNS戦略、ダンス文化は、日本のアイドルやアーティストにも影響を与えています。
現在の日韓音楽市場は、一方向に文化を輸出・輸入する関係ではありません。
- 韓国のグループが日本語曲を制作する
- 日本人が韓国でK-POPアイドルになる
- 日本発グループが韓国式トレーニングを採用する
- 日韓アーティストがダンスチャレンジで交流する
- 韓国語曲が日本のチャートに入り、日本語曲が韓国で話題になる
このような交流が同時に進んでいます。
日本からK-POPを見ることは、韓国の流行を紹介するだけではありません。
K-POPが日本でどのように受け入れられ、日本の音楽やファン文化とどのように交わっているのかを考えることでもあります。
まとめ
日本でK-POPが人気になった背景には、長い時間の積み重ねがあります。
韓国ドラマを中心とした初期の韓流ブームによって韓国文化が身近になり、BoAや東方神起などが日本で継続的に活動する道を広げました。
2010年前後にはKARAや少女時代などによってK-POPグループが広く知られ、YouTubeの普及後は韓国語の楽曲を日本から同時に楽しめるようになりました。
その後、BTSやTWICEなどの活動によって、日本人気と世界的なK-POP人気がつながります。
現在は4世代以降の多様なグループ、TikTokやYouTube Shorts、日本人メンバー、日韓共同型のオーディションなどによって、K-POPとの出会い方がさらに広がっています。
日本でK-POPが支持される理由は、完成度の高いパフォーマンスだけではありません。
日本で長く活動してきた歴史、ファンが参加できる仕組み、デジタルメディアへの適応、日本人メンバーによる文化的な接点など、複数の要素が組み合わさっています。
K-POPは「韓国から日本へ入ってきた一時的なブーム」から、日本の音楽市場を構成する選択肢の一つへ変化しました。
そして今後は、日本と韓国を単純に分けることが難しい、新しい音楽とアーティストがさらに増えていくでしょう。
FAQ
Q1. 日本の韓流ブームはいつ始まりましたか?
韓国文化はそれ以前から日本に紹介されていましたが、一般的には2003年にNHK BS2で放送された『冬のソナタ』が、韓流という言葉を広く定着させた大きなきっかけの一つとされています。
Q2. 日本で最初に人気になったK-POPアーティストは誰ですか?
「最初」の定義によって答えが異なります。
日本で活動した韓国出身歌手はK-POPという言葉が定着する以前から存在します。2000年代にはBoAや東方神起などが日本で継続的に活動し、その後の韓国アーティストの日本展開につながりました。
Q3. KARAと少女時代はなぜ日本で人気になったのですか?
覚えやすい楽曲やダンス、高いパフォーマンス、テレビ出演、日本語での活動などが人気の背景にあります。
両グループは異なる魅力を持ちながら、2010年前後の日本でK-POPガールズグループの認知を広げました。
Q4. BTSの前から日本でK-POPは人気でしたか?
はい。
東方神起、BIGBANG、KARA、少女時代、SHINee、2PMなど、多くのアーティストがBTSの世界的成功以前から日本で活動し、ファンダムを形成していました。
Q5. なぜK-POPには日本人メンバーが多いのですか?
日本が重要な音楽市場であること、韓国の芸能事務所が日本でオーディションを行っていること、日韓共同のオーディション番組が増えたことなどが背景にあります。
Q6. NiziUや&TEAMはK-POPですか?
見方によって異なります。
日本を主な市場としながら、韓国式のトレーニングや制作システムを取り入れています。「K-POPかJ-POPか」の二択ではなく、日韓をまたぐ新しいタイプのグループとして考えることもできます。
Q7. K-POPの世代区分は公式ですか?
公式ではありません。
第1世代から第5世代などの言葉は、デビュー時期や産業の変化を説明するためにメディアやファンが使用しています。境界となる年やアーティストは、資料によって異なります。
K-POP スタートガイドシリーズ












コメント